西国三十三所巡礼で長命寺を参拝する人
「西国三十三所31番の長命寺を巡礼するんだけど、長命寺ってどんな寺か知らないし、どこが見どころなのかもよくわからないな。あと、参拝の注意点や周辺のおすすめ施設とかもあると教えて欲しいな。」
今回はこういった疑問にお応えしていきます。
今回は【西国三十三所31番】長命寺の見どころや参拝の注意点、周辺のおすすめ施設などについて詳しく紹介していきます。
本記事を書いている僕は、過去に30か国以上訪問してきた経験から、旅のコツを経験をもとに得た情報を発信しています。また、お金をあまりかけずにお得に生活するコツなども紹介しています。
目次
ではさっそく【西国三十三所30番】宝厳寺の巡礼をみていきましょう。
【西国三十三所31番】長命寺の基本情報
西国三十三所 第31番札所の長命寺は、琵琶湖を望む長命寺山の中腹に位置しており、下から808段の石段を上った先にある優雅な伽藍美と巨石の自然美、琵琶湖の眺望がこのお寺の特徴です。
宗派 | 単立 | 開基 | 聖徳太子, 開闢: 武内宿彌 |
御本尊 | 千手十一面聖観世音菩薩三尊一体 | 創建 | 推古天皇27(619)年 |
御詠歌の意味は?
長命寺の物語
『寺伝』に長命寺の物語が記されています。
どんなことが書かれているの?
寺の始まりは約1900年前に遡ります。
『古事記』『日本書紀』にもしばしば登場する竹内宿禰が当地の柳の巨木に「寿命長遠諸願成就」と刻んで祈願したところ、300歳以上も長寿を保ち、六代の天皇に仕えられました。
その後聖徳太子が来山し、柳の巨木に「寿命長遠諸願成就」の文字と観世音菩薩の御影を拝んでいると、白髪の老翁現われ、「此の霊木で千手十一面聖観音三尊一体の聖像を刻み、伽藍を建立すれば武内大臣も大いに喜び、諸国万人等しく崇拝する寺となるであろう」と告げ失せられました。
そして、太子は尊像を刻まれ伽藍を建立し、武内宿彌長寿霊験の因縁をもって「長命寺」と名付けられました。
「長命寺」の参拝訪問記 見どころを紹介
長命寺の本堂まで808段の石段を登らなければなりません。しかし車の場合は、山上駐車場を利用することができ、700段は稼ぐことができます。
30番札所は、琵琶湖の竹生島宝厳寺ですが、昔は、宝厳寺から船で長命寺港に入り、そこから続く808段の石段を上がった、ということです。現代でも公共バス利用の場合、長命寺バス停から808段を上がることになります。
この駐車場のこの場所の下に延々と続く石段が見え、ここからでも百段余りの急な石段を上がります。
札所順では、いよいよ大詰めとなりますが、ここといい、32番の観音正寺といい、結願前の最後の石階段の試練の札所です。改めて、西国観音巡礼の厳しさを感じます。
石段を上り切ったところにお寺の冠木門がありました。
門をくぐるとすぐ横に石垣にへばりつくように作られた手水舎があります。山寺の風情です。手水舎で手を清めます。
もう少し石段を上がると、ようやく本堂が見えてきました。
本堂と三重塔セット。
本堂は間口・奥行ともに約20Mの大伽藍で、室町時代の単層入母屋造りです。内陣中央には聖徳太子作と伝わる長命寺のご本尊「聖観音・十一面観音・千手観音」3尊を一体とする千手十一面聖観世音菩薩が安置されています。
3体とも重要文化財で、ご開帳は33年に一度という秘仏です。
三重塔は慶長2年(1597)の銘があり、重要文化財で、2014年春に50年ぶりに柿葺きの葺き替えが行われました。
境内を拝観して回ります。
護法権現社拝殿と三仏堂がありました。
護法権現社は長命寺の護法神として開山武内宿彌をお祀りしています。左の三仏堂は元暦元年(1184)佐々木秀義の菩提を弔うためにその子、定綱が造立したと伝わり、釈迦・弥陀・薬師の三尊を祀ります。
長命寺は天智天皇の勅願所として栄え、源頼朝が佐々木定綱に命じて堂宇の多くを造立し、佐々木氏が中興の祖になりました。戦国時代に佐々木六角や織田信長の兵乱で建物の多くが焼失しましたがその後再建されています。
三仏堂の背後に巨石が見えます。さらに本堂の裏にも岩が迫り出しています。
この巨岩は「六処権現影向石」と呼ばれ、開山の武内宿彌がここで祈願し、300歳の長寿を全うしたそうです。
境内を奥に進むと、修多羅岩というのがありました。
それで、長命寺の開闢長寿大臣の武内宿彌大将軍の御神体としています。仏教伝来の以前より、山そのもの、そしてこれらの巨石を自然崇拝する信仰があったということです。
注目の見どころスポット:琵琶湖・お堂・巨石の3つが作り出す美景
境内の奥(三重塔とは逆側)にある「太郎坊大権現」 があります。
下から見るとこんな感じで、何千年も前からこの場所にあり、寺を見守り続けてきた巨石の存在が、聖地の印象をより強く感じさせてくれますね。
願下には琵琶湖が望め、美しい水郷の風景が広がります。素晴らしい景色に心が落ち着きます。
注目の見どころスポット:太郎坊社の高台からみる檜皮葺の屋根
太郎坊社の高台に鐘楼があります。
自由に中に入ることができ、鐘をつくことができました。
梵鐘も古く、鎌倉時代のもので、県指定有形文化財です。このように楼閣タイプになっていて、梵鐘をつかせていただけるところは特にワクワクします!
さらにここからの境内の眺めも注目の見どころスポットで、素晴らしいです!
鐘楼から望む、幾重にも重なる桧皮葺の優美な曲線が見事です。
この景色を見ていると、深閑とした新緑の中に、一際大きな本堂の妻を白く塗った入母屋造りの屋根が目をひきますね。
長命寺境内からも琵琶湖を一望できます。
琵琶湖周航の歌の石碑がありました。
下山して、近くにある入ると長生きすると言われている長命寺温泉に浸かってゆっくりします。温泉最高!!
長命寺の御朱印と散華
西国三十三所の各お寺では御朱印帳(納経帳)、専用八角形の用紙(曼荼羅)、白衣、掛け軸などに御朱印(納経印)などで書いてもらうことができます。料金は300円です。
西国三十三所 御朱印
西国三十三ヶ所
*中央の字は千手大悲殿と書かれています。
草創1300年特別印
*寺紋は丸に右3つのうづまき。3つは、千手・十一面・聖観音の三尊一体のこと。
散華
西国三十三所早創1300年記念事業では、御朱印を頂くとオリジナルの散華を無料で頂けます。
散華とは、「蓮華(ハスの花)の花びら」を模した紙のお守りのことで、札所ごとに観音経の一字が書かれ、各札所分すべて集めると、以下のように観音経の一部が完成するというものです。
私がお勧めする御朱印帳・散華台帳 これさえあれば大丈夫!!
アクセスの仕方と注意点
長命寺は比較的行きやすい。
長命寺の巡礼情報 | |
住所 | 滋賀県近江八幡市長命寺町157 |
拝観料 | 無料 |
拝観・御朱印時間 | 【拝観】8:00~17:00 【御朱印】8:00~17:00 |
アクセス(電車) | JR東海道線近江八幡駅下車、近江バス25分、長命寺着石段参道又は新参道 |
アクセス(車) |
|
駐車場 | あり 無料 |
WEBサイト | ー |
参拝の注意点
車の場合は、山の上にある駐車場を利用することができますが、山道かつ道幅が狭いので運転には十分に注意する必要があります。
周辺のおすすめ施設を紹介
西国三十三所巡りで急足でお寺からお寺に訪問するだけではもったいないです。周辺の観光スポットや施設、飲食店をじっくり楽しむことをおすすめします。
スイーツ巡礼
西国三十三所巡りで見逃せないのがスイーツ巡礼です。西国三十三所のお寺と関わりのある名産品、地元の特産物などを頂きながら巡礼するとまた別の楽しみが増えるのでおすすめです。
①でっち羊羹
近江商人のふるさと近江八幡で生まれた銘菓「でっち羊羹」は、竹皮の香りをまとった上品な餡は、小豆の味を引き出したあっさりとした味わいです。懐かしさを感じる素朴な甘さが、お口の中でほろり溶けて、美味しい。
住所 | 〒523-0872 滋賀県近江八幡市玉木町2丁目3 |
営業時間 | 9時00分~18時00分(火曜日定休) |
アクセス |
ランチ・軽食におすすめ飲食店
①長命そば
長命寺の門前にある本格蕎麦屋です。蕎麦よし、つゆよし、蕎麦湯よしです。追加メニューとしては、ゴボウの天婦羅は絶品。また、近江牛をトッピングするのも最高。
住所 | 〒523-0808 滋賀県近江八幡市長命寺町47 |
営業時間 | 11時00分~15時00分 (火曜日定休日) |
アクセス |
②近江牛すき焼き まるたけ近江西川
近江牛専門店のレストラン。近江牛すき焼き御膳が大人気!優れた香り、風味、口当たり贅沢な味わいが堪能できる。
住所 | 〒523-0862 滋賀県近江八幡市仲屋町中16 |
営業時間 | 11時00分~20時00分 (火曜日定休日) |
アクセス |
周辺おすすめ観光スポット
彦根城
黒壁スクエア
ラコリーナ近江八幡
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長命寺周辺のおすすめホテル・宿泊
休暇村 近江八幡 琵琶湖を一望でき、天然温泉と特選近江牛が味わえる
マリオットびわ湖 贅沢感を味わえるマリオット!
アメックスが発行するMarriott Bonvoyアメックスプレミアムカードをご存知でしょうか?
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【西国三十三所】前後の札所の紹介!
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【西国三十三所32番】観音正寺参拝記! 見どころ・アクセスなど徹底紹介 贅沢な総白檀造りの観音様は圧巻!
まとめ
西国巡礼31番長命寺は、優雅な伽藍美、琵琶湖の眺望、健康長寿のご利益とありがたい巡礼となりました。札所順では、いよいよ大詰めで、結願前の最後の石階段の試練の札所で、厳しさを感じつつも、現代では車やフェリー、ロープウェーなどはるかに楽に巡礼してると考えると、1300年前の人々の徒歩巡礼は厳しさを感じます。長命寺温泉や長命そばを堪能し、思い出に残る西国巡礼31番長命寺の参拝です。
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