【お遍路】四国八十八ヶ所巡礼の旅の始め方・楽しみ方をバッチリ紹介!日数や費用はどのくらい必要?

四国八十八ヶ所巡礼

「四国お遍路の旅に行きたい人」

「四国八十八ヶ所巡礼を始めたいんだけど、日数やどれぐらいの費用がかかるの?何を揃えたらいいの?お遍路のルールがわからないな。あと、おすすめの楽しみ方などがあれば教えて欲しいな。」

夏季・冬季休暇やGWにプラスして有給休暇を利用して長期の休暇を取れる方も多いのではないでしょうか? 

特に、長期休暇を取得できる人は、「四国お遍路の旅」に行くことが可能です。 しかし、お遍路のルールや必要な道具、費用はどのくらいかかるものなのか気になるところです。

本記事では、四国お遍路の旅がどんなもので、どのくらいの費用がかかるのかなどの、始め方やルール、楽しみ方をバッチリ紹介します。

本記事を書いている僕は、過去に30か国以上訪問してきた経験から、旅のコツを経験をもとに得た情報を発信しています。また、お金をあまりかけずにお得に旅するコツなども紹介しています。

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四国お遍路の旅って?

四国八十八ヶ所巡りのお遍路は、香川県讃岐で生誕した弘法大師・空海にゆかりのある八十八ヶ所の寺院をお参りする全長1400Kmの巡礼旅のことです。四国4県を一周する世界的にも珍しい回遊型の巡礼路は、宗教も人種も問わず、だれでも温かく迎えてくれる、懐の深い道となっています。

四国霊場の始まりは、おおよそ1,200年前の弘法大師が42歳のときに修行をしながら開いたといわれています。

弘法大師さまは、国や人々が幸せで安心して生活できるようにすることを理想とされ、そのお大師さまの御跡を慕い同行するのが遍路です。

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四国八十八ヶ所を巡る目的は?

霊場を遍路するという行為は、聖域への現世離脱的な行為であり、四国八十八ヶ所を巡礼することで、弘法大師の御跡を慕い、同行することで、仏教の智慧や教えを身をもって体得し、信仰心を深めつつ、自らの人生の方針を見つめ直し、精進し成長するための機会とされています。

お遍路の心得として一般的に、1つに感謝の気持ち、2つに懺悔の気持ち、3つに先祖供養の気持ちを持ってお祈りする方が多いです。

四国八十八ヶ所の88は人間の頃悩の数で、四国を遍歴して修行することにより、昔から20の行動の煩悩と合わせて108の頃悩を滅するといわれています。この20は四国別格20霊場のことで、88ヶ所と合わせて回ると108になるということです。

平安未期や鎌倉時代の遍路のほとんどは修行僧だったようで、室町時代になって、その言仰が庶民にも広がりはじめ、室町末期から江戸初期にかけて、お遍路は大ブームを巻き起こしたのだとか!

江戸時代は、花嫁修業や花婿修業のために遍路に出る者もいたようで、過酷な旅であるお遍路をすることで、煩悩がなくなり、願い事をかなえようとしたと言われています。

最近では観光がてらに主要なお寺を回る人も増え、特に外国からの観光客に人気の旅となっています。

どのくらいの日数が必要?

お遍路には伝統的な歩く方法もありますが、自分のスケジュールや体力に合わせて車や自転車などで巡ることも可能です。

お遍路には大きく4つの回り方があります。

順打ち:1番札所から88番札所へ順に巡る ←人気でおすすめ
逆打ち:88番札所から1番札所へ順に巡る ←多くのお遍路さんに出会える
通し打ち:一度ですべての札所を巡る  ←おすすめ  
区切り打ち:複数回に分けて札所を巡る ←長期間休みが取れない方

四国遍路の全行程は約1400キロにも及び、四国各地に点在し、かつ数多くの難所が存在する修行道です。

多くの方が選択される車遍路の場合、通しで14日程度を想定しておくと無難です。遠方の方であれば四国に行くまでの道中も日にちに見ておく必要があります。

私がお遍路した際の工程は以下の通りです。

1日目 1番から11番
2日目 12番から21番
3日目 22番から27番
4日目 28番から35番
5日目 36番から40番
6日目 41番から45番
7日目 46番から53番
8日目 54番から64番
9日目 65番から70番
10日目 71番から78番
11日目 79番から84番
12日目 85番から87番
13日目 88番と1番
14日目 高野山 

二週間程度も休みが取れないという方にお勧めの巡り方があり、区切り打ちの中に、一国参りという回り方があり、1県を一国と捉え、四国4県をひとつずつ巡る方法です。これなら3連休や一週間以内で一国を制覇できます。

巡礼の服装や持ち物は何が必要?

初めての方はどんな服装で巡礼したらいいの?と疑問を持たれると思いますが、結論からいうとどんな服装でもOKですが、お遍路をする多くの方は基本、以下の白衣姿

衣装を整える事でお参りに対する気持ちや心構えが随分と変わり、気持ちが引き締まり周囲にも認識してもらえるので楽しいです。

輪袈裟は必ず着用し、金剛杖、菅笠、念珠、そして納経帳、納め札、経本、数珠、ろうそく・線香・ライターも必ず持ちましょう。
四国八十八ヶ所のお遍路は、主要なお寺に巡礼道具が一式売られていますが、大型連休などの日は多くの団体客でごった返し、売り切れになることも!納経帳や白衣などはあらかじめ用意しておくとすぐお遍路ができるのでおすすめ!
菅笠

金剛杖

私がお勧めする納経帳 これさえあれば大丈夫!!

各お寺では納経帳、白衣、掛け軸などに御朱印(納経印)を書いてもらうことができます。

納経帳は四国霊場の専用のものがあり、多くのお遍路さんの方はこちらを利用しています。

イラスト入りで分かりやすい!

私がお勧めする掛け軸 立派な家宝にできる!

納め札

参拝の証に奉納する紙の札。本堂と大師堂の計2ヵ所で納めるので、1カ寺で2枚必要です。

巡拝回数によって色が異なります。

1~4回 白色
5~7回 青色
8~24回 赤色
25~49回 銀色
50~99回 金色
100回~ 錦色

経本

般若心経、十三仏真言などが書かれた四国霊場専門のものを持ちましょう。

あと、山道を歩くこともあるので動きやすい靴がおすすめ。

巡礼の前に知っておきたいお遍路のマナーや心得は?

お遍路の心構えとして十善戒を覚えることが重要です。十善戒は、古来より遍路の行動規範といわれており、古くから仏教で説かれてきた教え方ですが、十善戒の「戒」とはインドの古い言葉で、「よい習慣を身につける」という意味です。弘法大師は「諸戒は十善を本にす」と説かれています。

不殺生(ふせっしょう)・・・・むやみに生き物を傷つけない
不偸盗(ふちゅうとう)・・・・ものを盗まない
不邪婬(ふじゃいん)・・・・・邪淫しない
不妄語(ふもうご)・・・・・・うそをつかない
不綺語(ふきご)・・・・・・・無意味なおしゃべりをしない
不悪口(ふあっく)・・・・・・悪口を言わない
不両舌(ふりょうぜつ)・・・・二枚舌を使わない
不慳貪(ふけんどん)・・・・・欲深いことをしない
不瞋恚(ふしんに)・・・・・・耐え忍んで怒らない
不邪見(ふじゃけん)・・・・・まちがった考え方をしない

恥をかかないように以下を守ることで、お遍路を楽しむことができます!大事なのは「仏様を敬う気持ち・心構え」です。

その1 境内は左側通行:
山門をくぐる時から基本的には左側通行でお参りします。道が狭い場合は譲り合いの気持ちを持つ。
その2 読経は端で必ずする:
真心で仏様にお願いをすることが大切です。時間がかかる読経は、混雑している場合は正面ではなく端によるなど心配りをしましょう。
その3 ローソク・お線香は奥から:
ローソクは奥から、お線香は中心から外側にお供えする配慮し、たくさんの方が利用しやすく、やけどなど避ける思いやりです。
その4 トイレに輪袈裟などの持ち込みNG:
トイレなど不浄な場所に金剛杖、輪袈裟、菅笠、数珠など神聖なものを持ち込まない。金剛杖は弘法大師様の化身でもあるので、宿に着いたらまず金剛杖の先を洗い清める。
その5 納経はお参りの後:
巡礼はスタンプラリーではないので、納経をいただくのはお参りの後です。

費用はどのくらいかかる?

気になるところが費用です。今回は、車遍路で必要になる費用を紹介したいと思います。費用には大きく分けて物品費、納経費、宿泊費、交通費、観光費があるので、私のお遍路の費用の経験を元に、それぞれ分けて説明します。

■物品費内訳

お遍路の旅をするにはいくつか物品が必要になります。こだわればこだわるほど物品は必要かつ高額になるので、今回は、必要なグッズの金額を紹介します。

白衣 約3000円
数珠 約3000円
輪袈裟 約3000円
金剛杖 約2000円
納経帳 約3000円
経本 約500円
納札 約100円
線香 約1000円
ろうそく 約1000円
その他 御影帳、カバン、表彰状など
合計で2万円程度の費用が、物品購入時必要になると考えておけばOK。
■納経費

300円~✕88カ所+高野山奥の院300円です。

合計で2万6700円あればOK!できれば小銭で用意するのがマナーです。
■宿泊費

14日程度を見越しているので、最低でも14泊〜15泊の宿泊代が必要です。(物価高やインフレを考慮しています)

観光ホテルや旅館に宿泊する場合は、1泊2万円程度を想定しておく必要があります。

ビジネスホテルに宿泊する場合は、1泊1万円程度を想定していれば十分です。

また、道の駅で車中泊をすることで宿泊費を節約される人も多くいます。

ほかにも、道中の食費や生活費は必要になりますが、個々こだわりによって異なるため、必要な予算の見積もりが必要です。

最低でも宿泊費は14泊の1万円で、14万円。
食費は15日3食3000円(1食平均:1000円)で、4万5千円。
合計:18万5千円程度かかります。
■交通費・駐車場・乗り物費

まず、四国までの交通費が必要です。第1番札所は徳島県の霊山寺なので、関西圏からのアクセスは便利です。そして、車での移動になるので、ガソリン代も必要になります。

燃費は乗車する車によって変わってくるかと思います。全行程は約1500kmなので、燃費1リットル=15キロの車は、100リットル必要です。

1リットル=165円(2024年平均)×100リットル=16500円程度必要です。

燃費に合わせたガソリン代を想定しておきましょう。

駐車場代・ロープウェイは、合計1万5千円程かかります。

結局いくら必要かと計算すると、長々と紹介しましたが、その他観光費用・お土産費用もかかってくるので、私の場合(1人)は合計約30万円はかかりました。時間そしてお金がかかる旅ということがわかると思います。

すべて巡るととどうなるの?全札所を巡って満願証を手に入れよう!

すべての寺で祈りを捧げ、納経をいただくことで無事に「結願」となり、88番大窪寺の納経所ではお遍路結願の証を頂くことができます!

満願の納経帳と一緒に証を欲しいと伝えればOK!一部2000円納めましょう。 

その後も巡礼回数に応じて、先達や大先達の称号を得ることができます。何とお遍路を280回巡礼した人もいるのだとか!

深掘り四国八十八ヶ所巡礼の楽しみ方

四国4県にまたがるお遍路は、どこから始めてもどこで終えても構わない自由でおおらかな巡礼の道です。

昔ながらのへんろ道をのんびり歩いてみたり、車で観光地に立ち寄りながらドライブ遍路をしてみたりと、体力と時間に合わせた自分好みのプランニングが可能です。例えば、

地元名物料理巡り

お遍路中のお食事の地元の名物料理を頂いていくのも楽しみの一つです。名店や有名店には今まで食べたことのない絶品が待っています。

季節の花を楽しむ

四国霊場札所の境内には四季に様々な花が咲くので、また別の時期に行ってみたいと感じるのが面白いところです。

文化財・建築を楽しむ

歴史ある四国霊場の札所には、見ておきたい文化財や庭園、建築がいっぱいあります。

周辺の観光スポットを楽しむ

各札所の周辺には⾒逃せない観光ポイントがたくさんあります。札所間をただ勢いよく巡礼するだけでなく、ゆったり時間をとって、地域の観光をするのも忘れられない旅の思い出になると思います。

都道府県別の札所情報!

順打ちでスタートする場合は、徳島県1番さんの名で親しまれる霊山寺からスタートです。

徳島県阿波の国「発心の道場」 

【徳島県阿波の国】四国八十八ヶ所 札所と巡り方を紹介!おすすめ施設・宿も合わせて紹介! 

高知県土佐の国「修行の道場」 

【高知県土佐の国】四国八十八ヶ所 札所と巡り方を紹介!おすすめ施設・宿も合わせて紹介! 

愛媛県伊予の国 「菩提の道場」

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香川県讃岐の国「涅槃の道場」 

【香川県讃岐の国】四国八十八ヶ所 札所と巡り方を紹介!おすすめ施設・宿も合わせて紹介! 

まとめ

近代になって交通機関がし、信仰心による修行の巡礼から、観光という遍路の新しい一面が生まれ、巡礼者の世代は幅広くなり、先祖供養や家族の健康祈願、自分探しのためと、その目的もさまざまになりました。お大師様の軌跡を辿りつつ、観光スポット・名物グルメ・自然などの魅力を感じながらお遍路を楽しむと、長い修行道も癒しの旅になると思います。ぜひ、お試しあれ!

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