西国三十三所巡礼で観音正寺を参拝する人
「西国三十三所32番の観音正寺を巡礼するんだけど、 観音正寺ってどんな寺か知らないし、どこが見どころなのかもよくわからないな。あと、参拝の注意点や周辺のおすすめ施設とかもあると教えて欲しいな。」
今回はこういった疑問にお応えしていきます。
今回は【西国三十三所32番】観音正寺の見どころや参拝の注意点、周辺のおすすめ施設などについて詳しく紹介していきます。
本記事を書いている僕は、過去に30か国以上訪問してきた経験から、旅のコツを経験をもとに得た情報を発信しています。また、お金をあまりかけずにお得に生活するコツなども紹介しています。
目次
ではさっそく【西国三十三所32番】観音正寺の巡礼をみていきましょう。
【西国三十三所32番】観音正寺の基本情報
西国三十三所 第32番札所の観音正寺。観音正寺は、琵琶湖の東にそびえる繖山の山頂にあります。聖徳太子創建と伝わる歴史ある古寺で、ご本尊「総白檀千手千眼十一面観世音菩薩像」は、太子の想いを平成の世に繋ぐ大観音であり、柔軟な微笑みが心なごましてくれます。
宗派 | 天台宗(単立寺院) | 開基 | 聖徳太子 |
御本尊 | 千手千眼観世音菩薩 | 創建 | 推古天皇13(605)年 |
御詠歌の意味は?
観音正寺の物語
『寺伝』に観音正寺の物語が記されています。
どんなことが書かれているの?
寺の始まりは、今から約1400年前に遡ります。
推古天皇の時代に、近江国を遍歴していた聖徳太子は湖水から浮かび出てきた人魚と出会います。
人魚は「私は前世漁師であり、殺生を業としていたため、このような姿になりました。繖山にお寺を建て、どうか私を成仏させてください」と懇願しました。聖徳太子はその願いを聞き入れ、みずから千手観音の像を刻み、堂塔を建てたと言われています。
寺はかつて、伝説の証である人魚のミイラが存在していましたが、平成の本堂の火災で焼失してしまいます。
「観音正寺」の参拝訪問記 見どころを紹介
観音正寺は、琵琶湖の東側、近江平野にある繖山の頂上近くにあります。ふもとから本堂までは1200段の石段で、所要時間約40分もかかり、昔から西国三十三所巡礼の札所の中でも、「難所」とされている札所と言われています。
車での参拝ルートは2つあり、裏参道といわれる北側の林道を通っていく道と、メインゲートがある繖山林道(安土町側林道)から行く道があります。
メインゲートがあるルートは、林道景観整備協力金というのを600円支払ってゲートを開けていただき、細い林道を登っていきます。
ぐねぐね曲がる林道を走ること10分で、ほどなく山上駐車場に到着しました。駐車場の奥に途中から登れる石段があり、ここを上っていきます。
手すりはあるものの、かなり乱れた石段です。どうもこれが本来の表参道らしいです。
山上駐車場下にも石段が続いてきているので、昔は下の町からこの石段を上がるしかなかったことを考えると西国巡礼の厳しさを感じます。お寺のかたによると山上駐車場からでも444段あるそうです。駐車場からでもかなり体力を費やします。
とにかく登るしかないです!
ちなみに、繖山は近江源氏の佐々木六角氏が観音寺城を構えていたところで、中世の城郭としては全国でも最大級だったそうです。正面に石垣が見えますが、閼伽坂(あかさか)見付(見張り番が置かれた城門)のようです。こんな険しい山中に、お城や武家屋敷とは。
観音正寺は佐々木氏の祈願所でもあり、近江の天台寺院は織田信長の兵火を受け、佐々木氏も信長に滅ぼされたということです。
石段をのぼりきると、仁王像が。ここで拝観受付します。
悪を引き寄せない気迫溢れる仁王像が寺の入り口を守っているようでかっこいいです。
鐘楼で鐘を鳴らして参拝します。
境内を真っ直ぐ進むと本堂が見えてきます。
実は本堂はなんと平成5年に重文のご本尊の千手千眼観音像とともに焼失したそうです。
平成16年(2004)にこの新本堂が落慶し、新しい御本尊「総白檀千手千眼十一面観世音菩薩像」が開眼されました。総高6mを超える観音様はインド産の白檀を8年かけて彫像されました。インドでは白檀が乱伐され白檀の原木は輸出禁止なんだそうですが、交渉の末、政府から特別許可を得て白檀23トンを輸入したそうです。
本堂内陣にはその立派な千手観音さまを見ることができ、座高3.5mの白檀造り迫力は素晴らしいです。
引用:観音正寺公式ホームページ
正面の手に紐がつけられ、賽銭時に紐を触ることで観音様と手を繋いだ体験をすることができます。
本堂からは近江の田園風景を望めます。
注目の見どころすスポット:寺の縁起を伝える石群と人魚像
本堂の脇は立派な石積みになっていて、観音像や人魚が見えます。えっ、人魚像がどこにあるかって?分かりづらいですが、写真の右下を横見ると人魚像がいます。
石積みの奥には魚籃観音(水かけ観音)の小堂がありました。
魚籃観音さまとは珍しいですね。
このお堂に書いてあることが結構衝撃的です。
この魚籃観音さまは、ある意味善人の心の隙を戒める観音さまであり、また、人に騙されたり脅されて傷ついた人を癒してくださる優しい観音さまということですね。
観音さまにお水をお掛けして、参道横にあった小屋で一休みしてから下山しました。
御朱印と散華
西国三十三所の各お寺では御朱印帳(納経帳)、専用八角形の用紙(曼荼羅)、白衣、掛け軸などに御朱印(納経印)などで書いてもらうことができます。料金は300円です。
西国三十三所 御朱印
西国三十三ヶ所
*中央の字は大悲殿と書かれています。
草創1300年特別印
*人魚に出会った聖徳太子が、その人魚の願いを聴いて創建したと伝わる寺の特別印。
散華
西国三十三所早創1300年記念事業では、御朱印を頂くとオリジナルの散華を無料で頂けます。
散華とは、「蓮華(ハスの花)の花びら」を模した紙のお守りのことで、札所ごとに観音経の一字が書かれ、各札所分すべて集めると、以下のように観音経の一部が完成するというものです。
私がお勧めする御朱印帳・散華台帳 これさえあれば大丈夫!!
アクセスの仕方と注意点
観音正寺は国道から奥まったところにあり、途中車のすれ違いも困難なような険しい山の中にあります。下町から徒歩で登るのは行くのはかなりの時間と体力が必要ですが、西国巡礼の厳しさを味わうのに1200段の石段を登るのも思い出に残ると思います!
観音正寺の巡礼情報 | |
住所 | 滋賀県近江八幡市安土町石寺2 |
拝観料 | 大人 500円 |
拝観・御朱印時間 | 【拝観】8:00~17:00
【御朱印】8:00~17:00 |
アクセス(電車) | JR能登川駅から近江鉄道バス「八日市駅行き」に乗車し「観音寺口」で下車し、徒歩40分の石段。 |
アクセス(車) | 東近江市観光協会が運営する東近江市五個荘林道を利用し山上駐車場から徒歩10分 |
駐車場 | あり 表・裏林道を合わせて25台程度 乗用車600円 |
WEBサイト | 公式サイトはこちら |
アクセスする際の注意点
「東近江市五個荘林道」は、午前8時〜午後4時30分以外の時間は通行できないので、参拝は16寺までに終わらせて下山する必要があります。
さらに、この道は、年末年始は通行できないので、1200段の石段を歩くことになります。
周辺のおすすめ施設を紹介
西国三十三所巡りで急足でお寺からお寺に訪問するだけではもったいないです。周辺の観光スポットや施設、飲食店をじっくり楽しむことをおすすめします。
スイーツ巡礼
西国三十三所巡りで見逃せないのがスイーツ巡礼です。西国三十三所のお寺と関わりのある名産品、地元の特産物などを頂きながら巡礼するとまた別の楽しみが増えるのでおすすめです。
①まけづの鍔最中(万吾楼)
住所 | 滋賀県近江八幡市安土町常楽寺420 |
営業時間 | 8時30分~18時30分(水曜日定休) |
アクセス | 観音正寺から車で約19分
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②季節のフルーツ大福(創作和菓子かわもと)
いちご、きゅうい、みかん、トマトなど季節のフルーツで作る大福が大人気!
特にいちご大福は最高に美味しいです。
住所 | 滋賀県東近江市山路町336−8 |
営業時間 | 9時00分~19時00分 (火曜日定休日) |
アクセス | 観音正寺から車で17分
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ランチ・軽食におすすめ飲食店
近江牛すき焼き まるたけ近江西川
近江牛専門店のレストラン。近江牛すき焼き御膳が大人気!優れた香り、風味、口当たり贅沢な味わいが堪能できる。
住所 | 滋賀県近江八幡市仲屋町中16 |
営業時間 | 11時00分~20時00分 (火曜日定休日) |
アクセス | 観音正寺から車で25分
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周辺おすすめ観光スポット
彦根城
黒壁スクエア
ラコリーナ近江八幡
びわ湖テラス
観音正寺周辺のおすすめホテル・宿泊
休暇村 近江八幡 琵琶湖を一望でき、天然温泉と特選近江牛が味わえる
マリオットびわ湖 贅沢感を味わえるマリオット!
アメックスが発行するMarriott Bonvoyアメックスプレミアムカードをご存知でしょうか?
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【西国三十三所】前後の札所の紹介!
西国三十三所32番の観音正寺の前後の札所は、滋賀県近江八幡市と岐阜県!
【西国三十三所31番】長命寺参拝記!見どころ・アクセスなど徹底紹介 命の観音さんで健康長寿のご利益!
【西国三十三所33番】華厳寺 参拝記!見どころ・御朱印など紹介 祝福ムード漂う満願の寺!
まとめ
観音正寺本堂までの石段はかなりきついですが、登った先にあるご本尊、千手観音さまの柔軟な微笑みにうっとり癒されました。札所順では、残す所あと一つ、華厳寺を残すだけとなり、無事満願できるの楽しみを抱きながら、まったり滋賀観光を楽しみました。
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