「西国三十三所巡礼を始める人」
「西国三十三所巡りを始めたいんだけど、何を揃えたらいいの?参拝の仕方やルールがわからないな。あと、おすすめの楽しみ方などがあれば教えて欲しいな。」
今回はこういった疑問にお応えしていきます。
西国33ヵ所観音巡礼は、令和元年2019年に日本遺産に登録され、「人生を通して、いかに充実した心の生活が送れるかを考えるという、日本人にとっての究極の終活旅」として位置付けられています。
本記事では、1300年前から続く巡礼旅の始め方やルール、楽しみ方をバッチリ紹介します。
本記事を書いている僕は、過去に30か国以上訪問してきた経験から、旅のコツを経験をもとに得た情報を発信しています。また、お金をあまりかけずにお得に旅するコツなども紹介しています。
目次
1300年続く西国巡礼って?
⻄国三⼗三所とは近畿2府4県と岐⾩県にある33カ所の観音菩薩を祀る寺院の総称で、これらの寺すべてを回ることを⻄国三⼗三所巡礼とよび、⽇本最古の巡礼の路といわれています。西国三十三所の総距離は約1000㎞に及びます。
はじまりは、1300年前に大和長谷寺の徳道上人が始めたのです。
病におかされていた上人は、閻魔大王と出会い、「あなたは死ぬのは早い、世の中の悩み苦しむ人々を救うために、33の観音霊場を開き、観音菩薩の慈悲の心に触れる巡礼を勧めなさい」と命じられ、三十三の宝印を授り、観音霊場の礎を築いたのですが、当時の人々には受け入れられず、三十三の宝印を中山寺の石櫃に納めてしまったのです。
それから約270年後、花山法皇によって再興され、後に全国に広がっていたのです。
花山法皇が復興させた時は、最初は法皇周辺の間で流行になり、後に僧侶の「修業の場」として信仰され、その後一般の人も巡礼するようになったそうです。
庶民の間で流行になった頃、多くの人にとって巡礼は一生に一度であり命がけの旅として、熊野三社巡りやお伊勢さんなど巡礼し、西国巡礼を全て回ったあと善光寺に立ち寄って、帰京するというのが定番だったようです。
今でもその名残は残っており、西国巡礼途中に熊野三社参りや奈良四社参り、伊勢参り、お礼参りとして善光寺に行ったりする人も多いです。
西国三十三所を巡る目的は?
西国33カ所の札所にある宝印を求めて巡礼することで、汚れた心を洗い清めることが目的です。
この宝印は人間が作成したものではなく、徳道上人が霊界の閻魔大王から頂いて持ち帰ったもので、各札所ごとのご本尊の梵字が刻印されていて、ご本尊と巡礼者を繋ぐ結縁守護の印となっています。
ご本尊の観音さまは、相手の願いに合わせて33の姿に変身し、この「33の姿」の中で代表的なものが「六観音」です。この六観音が西国三十三所の札所ご本尊として安置されています。
宗派によって違いはありますが、真言宗系では6つ目に准胝観音、天台宗系では不空羂索観音が入ります。
2.十一面観音
3.千手観音
4.如意輪観音
5.馬頭観音
6.准胝観音(真言宗)
7.不空羂索観音(天台宗)
観音さまのお姿は、出家する前の釈迦として表されるため、宝冠やアクセサリーなどを身につけていて、優美で華麗です。
すべて巡るととどうなるの?全札所を巡って満願を手に入れよう!
すべての寺で祈りを捧げ、御朱印をいただくことで「満願」となり極楽往⽣できるパスポートを手に入れることができます。
満願パスポートを手に入れることができたら、先達の称号を得ることができます。その後も巡礼回数に応じて、中先達や大先達、特任先達へと称号がグレードアップしていきます。
ただ、称号の有無や優劣はあまり関係なく、観音さまは巡礼している人の心がどれだけ清らかになっているかを問われます。巡礼の回数を重ねることは時間やお金、健康が必要で、誰もができるわけではないので、不公平にならないような仕組みになっているのです。
1回目は巡礼に集中し、2回目は満願の感謝のお礼参りに花が見頃の時に訪れ、3回目は周辺のスポットにも足を伸ばしてみるなど、巡礼を複数回する楽しみ方もあります。
満願のお礼参りに善光寺へ参拝しよう!証明書と特別散華が頂けるぞ!
西国三十三所の観音巡礼を満願した後は、古くからお礼参りという習慣があり、無事に満願できたお礼として参拝するものです。明確な決まりはありませんが、一般的には西国巡礼では長野県長野市にある善光寺にお礼参りするのが習わしとされています。
昔から多くの人々が日本中から善光寺を目指して参詣し、「一生に一度は参れ善光寺」や「牛にひかれて善光寺参り」と言われた程人気のある有名なお寺です。
西国三十三ヶ所巡礼のお礼参りの内容や申し込み方は、以下の記事でバッチリ解説しています!!
【西国巡礼】満願のお礼参りに善光寺へ参拝しよう!証明書と特別散華が頂けるぞ!
巡礼の服装や持ち物は何が必要?
初めての方はどんな服装で巡礼したらいいの?と疑問を持たれると思いますが、結論からいうとどんな服装でもOK!ただ露出の多い派手な服は避けましょう。あと、山道を歩くこともあるので動きやすい靴がおすすめ。
西国巡礼旅らしく、伝統的な服装をしていけば気持ちが引き締まり周囲にも認識してもらえるので楽しいです。
菅笠
おいずる
金剛杖
頭陀袋
先達申請をすると、西国巡礼の指定のものが手に入ります。
和袈裟
先達申請をすると、西国巡礼の指定のものが手に入ります。
数珠
経本
御朱印帳
西国三十三所の各お寺では御朱印帳(納経帳)、専用八角形の用紙(曼荼羅)、白衣、掛け軸などに御朱印(納経印)などで書いてもらうことができます。
御朱印帳は西国巡礼の専用のものがあり、イラスト入りで分かりやすい!
私がお勧めする御朱印帳 これさえあれば大丈夫!!
散華台紙
西国三十三所早創1300年記念事業では、御朱印を頂くとオリジナルの散華を無料で頂けます。散華とは、「蓮華(ハスの花)の花びら」を模した紙のお守りのことで、札所ごとに観音経の一字が書かれ、各札所分すべて集めると、以下のように観音経の一部が完成するというものです。
この散華を貼る台紙が必要になります。
私がお勧めする散華台帳 これさえあれば大丈夫!!
深掘り西国巡礼の楽しみ方
スイーツ巡礼
西国三十三所巡りで見逃せないのがスイーツ巡礼です。西国三十三所のお寺と関わりのある名産品、地元の特産物などを頂きながら巡礼するとまた別の楽しみが増えるのでおすすめです。
地元名物料理巡り
西国巡礼中のお食事の地元の名物料理を頂いていくのも楽しみの一つです。名店や有名店には今まで食べたことのない絶品が待っています。
季節の花を楽しむ
西国札所の境内には四季に様々な花が咲くので、また別の時期に行ってみたいと感じるのが面白いところです。
芸術・建築を楽しむ
播州清水寺では、お薬師さまを守るように12体の干支の動物の姿をしている十二神将像が並んでいるのです。まさにアートな仏教の守護神たちです。
中山寺では、思わず目を奪われる青の鮮明な色使いをしている五重塔がアーティスティックです。
周辺の観光スポットを楽しむ
各札所の周辺には⾒逃せない観光ポイントがたくさんあります。西国札所間をただ勢いよく巡礼するだけでなく、ゆったり時間をとって、地域の観光をするのも忘れられない旅の思い出になると思います。
札所情報
近畿2府4県と岐阜県にまたがる西国札所の33ヵ所は、車で一気に巡礼するのも手軽で一週間程度で巡礼できるので、初めての人にはおすすめ!
西国巡礼のスタートは和歌山県那智勝浦町からになります。
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西国全札所をバッチリ紹介!以下の記事をブックマークしておくだけで、全札所をバッチリ解説しているので、重たい本を持ち歩こことなく手軽に西国巡礼の旅を楽しめるようにしました。
まとめ
観光スポット・スイーツ・自然などの魅力を感じながら、日本最古の西国観音巡礼を楽しむと、心が平和に豊かになれると思います。ぜひ、お試しあれ!
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